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コラムVol.21 「リフレーミング」でポジティブ変換

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コラムVol.21 「リフレーミング」でポジティブ変換

今回は、ある物事に対して、違った見方をすることでイメージを変化させる「リフレーミング」についてお話をしたいと思います。

皆さんも耳にしたことがある英語の「frame(フレーム)」という言葉は、辞書で調べると「枠組み」といった意味が書かれています。心理療法でも用いられる「リフレーミング」とは、ある枠組み(フレーム)で捉えている物事を、別の枠組みで見てみることを意味します。
新入社員の方々、部署を異動して来られた方々は、そろそろ今の職場で約2か月が経ち、上司の方々も『あれ?最初の印象と違うな・・・』、『〇〇さんは、ここが短所でここが長所かな』など、色々と感じることや、気が付くことが出てくる時期かと思います。
人は誰でも短所と長所を持っていますが、なんとなく短所ばかりが気になってしまうこともあるかもしれません。そんなとき、その事柄の枠組みを外して、違う枠組みで見る「リフレーミング」をすることで、その人を違った角度から捉えることや、気が付かなかった良いところを発見できるかもしれません。



目次



どうやって「リフレーミング」するの?

具体的にどのように「リフレーミング」をして見方を変えていけばよいのでしょうか? 
まずは、イメージしやすいように、よく紹介される「お水」の例を見てみましょう。

ここにお水が半分入ったコップがありますが、あなたは半分のお水を見てどのように考えますか?

リフレーミング

『もうお水が半分しか残っていない・・』という捉え方を、「リフレーミング」して違った枠組みで見ると、『まだ、お水が半分も残っている!』となります。お水は、どちらのコップにも半分しか入っていませんが、「リフレーミング」することで、ポジティブな印象へと変化しています。


では、もう少し具体的な例を紹介したいと思います。

リフレーミング

どうでしょうか?おそらく、皆さんは、上記の例を見て、短所と長所が裏表になっていることに気が付いたのではないでしょうか。

他者や自分をポジティブに見ていこう

人は誰でも短所と長所を持ち、その短所と長所は裏表になっています。一緒に働く方に対して「ここが〇〇さんの短所かな」と感じたら、一度「リフレーミング」をして見方を変えることにより、その方への印象が変化するかもしれません。

また、自分をどのように評価するかは、今までの経験や環境が影響すると言われています。もし、『どうせ自分は何をやってもダメなんだ』など、自分を否定的に捉えてしまう方がいたら、「リフレーミング」した見方をぜひ伝えてみてください。本人が短所と思っていたところを「リフレーミング」して伝えることで、モチベーションアップや前向きな気持ちに繋がっていくでしょう。


臨床心理士・公認心理師
高橋美千代


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