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コラムvol.5 テレビの今までとこれから

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コラムvol.5 テレビの今までとこれから

1891年にトーマス・エジソンが世界で初めての撮影機・映写機を公開しました。
「キネトスコープ」と名付けられたこの映写機は、高さ約1.2メートルの木箱の中にレンズ・フィルムが入っており、それを上部の小さな穴から覗いて見るというもので、一度に1人しか見ることができませんでした。
しかしその後、1895年にフランスのリュミエール兄弟が発明した「シネマトグラフ」は、フィルムに記録された映像を大きなスクリーンに投影することで一度に多くの人々が鑑賞することを可能にしたもので、まさに映画の元祖とも言える発明となりました。

“エンターテイメントとしての映像“は、まさにその発明から始まったと言えるでしょう。
1910年にはアメリカにハリウッドが誕生し、映像作品が映画として、より本格的に制作されるようになり、人々の身近なものになっていきました。
そして、さらに身近で映像作品が鑑賞できるようになった19世紀初頭から、世界各国でテレビの開発が始まり、1925年にイギリスのベアードによりその原型ともいえるものが開発されました。

以降、各国でテレビの実用化に向けて開発、改良、試験放送が進み、1935年にドイツで初めてテレビ放送が開始され、日本では1953年にNHK、日本テレビが開局し、プロレスや野球などが放送されるようになりました。
この頃のテレビはいわゆるブラウン管テレビで縦横比は4:3、映像は白黒でしたが、1960年にカラーでの放送開始、さらに東京オリンピックの後押しもあったことで、一般家庭にもテレビが普及し始めました。
こうして“エンターテイメントとしての映像”のプラットフォームとして、テレビが大きく躍進していくことになります。
テレビが普及してからの約半世紀は、まさにテレビ黄金期とも言える時代でしょう。

そして2000年にハイビジョンHD(High Definition)でのテレビ放送が始まり、2010年には「東京タワー」が半世紀に渡って担ってきた電波塔の役目を終え、「東京スカイツリー」がその役目を受け継ぐことになりました。
それまでのアナログ信号での放送からデジタル信号での放送に移行し、ここから映像技術が大きく、そして急速に変移していくことになります。
ブラウン管テレビから液晶テレビ、ハイビジョンから4K、8Kへと進化を遂げてきた映像は、YouTubeやNetflixといったインターネット上の動画配信サービスも登場したことによって、動画視聴プラットフォームもテレビ、映画だけでなくパソコン、スマートフォンなどと多様化が進んでいます。

1891年にエジソンが発明した「キネトスコープ」から始まった“エンターテイメントとしての映像”は大きく進化してきました。
昨今、その進化のスピードは特に急速になり、映像制作における撮影技術、編集・録音技術、配信などのワークフローも大きく変化しています。
映像制作を担う制作プロダクション、ポストプロダクション(通称ポスプロ)にはそういった変化に柔軟に対応し、新しいワークフローを確立する事が重要になってきています。
今年2021年4月に赤坂にオープン予定のFKstudioも、そういった技術革新に順応し、さらには業界をリードしていけるような存在になるよう日々努力してまいります。

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